もう、迷惑メールに惑わされない、最強のメールルール

Pocket

インターネットを始めたら、たいていの人が悩まされるのが迷惑メールだ。迷惑メールはただ不快なだけでなく、金銭をだまし取られたり、自分が迷惑メールの発信者にさせられたりと、その被害は"迷惑"という生易しいレベルをはるかに超える。しかも、これらのメールは巧妙で、一見、迷惑メールには見えない場合もある。本稿では、従来の迷惑メール対策とは一線を画し、メール取扱いルールを決め、迷惑メールに惑わされない方法をお勧めする。

従来の迷惑メール対策の限界

従来の迷惑メール対策は、迷惑メールを内容や手口で分類し、それぞれ対策するよう勧めてきた。
たとえば、一般財団法人日本データ協会(JADAC)では、迷惑メールを

  1. 広告宣伝メール
  2. 架空請求メール
  3. 詐欺メール
  4. ウイルスメール
  5. お金儲けのメール

の5分類して、それぞれの対策を解説している。
しかし現実に受けとるメールはじつに巧妙で、一見、上記5分類のいずれにも当てはまらいように見えるものもある。あるいは、受信者の危機感や僥倖心をあおり、冷静な判断力を失わせるものもある。だから、うっかりメールに仕掛けられた罠に嵌ってしまう。
では、どうすればいいのか?

じつはメールに仕掛けられる罠はそれほど多くない。罠の種類を挙げると

  1. 添付ファイルにウイルスを仕込み、添付ファイルを画像ファイルなどに偽装する。
  2. 本文中のリンクから外部のホームページへ誘導し、詐欺行為を行う
  3. 本文中に記載したメールアドレスや電話番号に返信返答させる

くらいである。
つまり、迷惑メールかどうか判断するのではなく、予め、罠にかからないようなメールの取り扱いルールを決め、その基準にしたがってメールに対応する方が合理的である。

メールの取り扱いルール

では、どのような取り扱いルールを設定すればいいのか? 例示しよう。

  1. アンチウイルスソフトをインストールし、受信するすべてのメールのウイルスチェックをする。
  2. 用途に応じてメールアドレスを複数、使い分ける。
  3. 予め定めた用途以外の案件のメールが来たら、無視する。
  4. 会員登録時、広告メールは拒否する。
  5. 知らない相手から来たメールは、リンクや添付ファイルをクリックしない。
  6. 知らない相手、あるいは少しでもヘンだと思ったメールに返信する場合、そのメールのウラを取ったうえで、慎重に対応する。

ルール1 アンチウイルスソフトをインストールし、受信するすべてのメールのウイルスチェックをする

アンチウイルスソフトには無料のものがあるが、カバーする範囲が狭く、精度も高くないので有料のものを使おう。
それができない場合、もしWindows10を使っているのなら、マイクロソフト社が無償で提供しているWindows Defenderを利用しよう。
それ以外であれば、無料のソフトでもいいので、とにかく期限の切れていないアンチウイルスソフトを使おう。
アンチウイルスソフトの定義ファイルの更新は必ず行うこと。

ルール2 用途に応じてメールアドレスを複数、使い分ける

たとえば、露出度の低い順に次のような3分類に分ける。

A分類 金融機関用/プロバイダ用
プロバイダ支給のメール等
B分類 フリーメールでは登録できないサイト用
レンタルサーバーのドメイン等
C分類 家族・パートナー・友だち用/オンライン・ショッピング用/その他連絡用
フリーメール

A分類とB分類を兼用にしてもいいが、少なくても2つのメールアドレスは必要だ。管理が煩雑でなければ、各分類の用途ごとに別々のメールアドレスを使ってもいい。
メールアドレスはやたらに露出するのは好ましくはないが、それでもメールアドレスを開示しなければならないことが多い。会員サイトへの登録やブログ等への書き込みなどでは、メールアドレスの入力が必須項目になる。そのような場合は、C分類のフリーメールを使う。つまりメールアドレスの開示順は、C > B > A の順できびしくする。どうしてもやむを得ない場合のみ、B分類やA分類のアドレスを公開する。フリーメールのアドレスは交換しやすいからだ。
Facebookなど有名企業の会員登録もC分類でいこう。アメリカでは、企業が集めた個人情報をサービスには関係ない、広告宣伝などに使うことが認められているからだ。
家族・パートナーまでフリーメールかと思われるかもしれない。A分類やB分類のメールアドレスと用途を教えるのは構わない。しかし連絡はフリーメールにしてもらおう。家族やパートナーがウイルスに感染した場合、アドレス帳にあるすべてのメールアドレスを盗み出されることがあるからだ。

ルール3 予め定めた用途以外の案件のメールが来たら、無視する

こんなメールがこのメールアドレスが届くのはおかしいというような場合は、何が書かれていようが無視しよう。
たとえば、金融機関からメールがC分類のメールアドレスに着た場合、そのメールは偽装されている可能性が高い。即、削除してもよいが、偽装メールのサンプルとして残しておいてもいい。偽装メールはたいてい1回では終わらず、何度も似たようなものがくるからだ。

ルール4 会員登録時、広告メールは拒否する

会員登録をする際、"お得情報"などでメールマガジンを許可させようとすることが多い。ほんとうに必要としない限り、広告メールは一切拒否した方がいい。

ルール5 知らない相手から来たメールは、リンクや添付ファイルをクリックしない

先述したように、ホームページに罠を仕掛けたり、添付ファイルにウイルスを仕込みことはよくあるので、リンクや添付ファイルはクリックしないようにしよう。
では、メールマガジンになっていて、「メールを受け取りたくない方は、こちらをクリック」などと書いていたら、どうすればいいのか?
そのメールマガジンに登録した覚えがない限り、そして差出人が知らない相手なら、やっぱりクリックすべきではない。ほんとうにメールを解除するリンクである保証はどこにもないからだ。
それでは、永遠にそのいかがわしいメールマガジンに悩まされなければならないのか?
メーラーの振り分け(仕分け)機能を使って、いかがわしいメールを受信と同時に別フォルダに移動させればよい。そのやり方は後述する。

ルール6 知らない相手、あるいは少しでもヘンだと思ったメールに返信する場合、そのメールのウラを取ったうえで、慎重に対応する

知らない相手からのメールだけれど、内容に気になる点があり、ほっとけないような場合、どうすればいいのか?
メールの内容が正しいか事実を見極めることからはじめてほしい。
とはいっても、メール中のリンクをクリックしたり、いきなりメールに返信してはならない。
ホームページのアドレスがわかるのであれば、そのホームページが安全であるかないか確認したうえで、アクセスして調査しよう。
ホームページが安全であるかどうかは、下記のサイトで無料で診断してくれる。

ノートンセーフ

知ってる相手だが、何かヘンだと思った場合、メールの指示に従う前に、電話をかけるなりして確かめよう。
メールアドレスは、簡単に偽装できることを覚えておいてほしい。

振り分け(仕分け)機能

たいていのメーラーには差出人や件名、キーワードごとにメールを振り分けることのできる仕分け機能がついている。
ここではOutlook2013を例に、差出人を元に仕分け設定をしてみる。
迷惑メールの仕分け設定は、一度そのメールを受信してから行う方が確実に設定できる。

1. メニュー「ホーム」を選択する。
メニュー「ホーム」を選択する

2. 仕分けしたいメールを表示させた状態で、「ルール」をクリックし、ドロップメニュー「仕分けルールの作成」を選択する。
「ルール」をクリックし、ドロップメニュー「仕分けルールの作成」を選択する
3. 「差出人が次の場合」のチェックボックスを選択する。予め表示しているメールの差出人のアドレスが表示される。
「フォルダーの選択」で、自動的に移動するフォルダーを選択する。
移動先のフォルダーを作成していない場合は、「新規作成」をクリックし、移動先のフォルダーを作成する。
「フォルダーの選択」で、自動的に移動するフォルダーを選択する
4. 仕分けルールの設定ができたら、「OK」をクリックする。
仕分けルールの設定ができたら、「OK」をクリックする
5. 仕分けルールの作成に成功したというダイアローグが出るので、「現在のフォルダー内にあるメッセージにこの仕分けルールを今すぐ実行する」にチェックを入れて、「OK」をクリックする。
「現在の・・・」にチェックを入れて、「OK」をクリックする

まとめ

迷惑メールは"迷惑"以上の甚大な被害を及ぼし、また、自分の加害者になる場合がある。予め、迷惑メールの罠にかからないような取り扱いルールを決め、そのルールにしたがって対応しよう。ルールとしては下記のようなものを提案する。

  1. アンチウイルスソフトをインストールし、受信するすべてのメールのウイルスチェックをする。
  2. 用途に応じてメールアドレスを複数、使い分ける。
  3. 予め定めた用途以外の案件のメールが来たら、無視する。
  4. 会員登録時、広告メールは拒否する。
  5. 知らない相手から来たメールは、リンクや添付ファイルをクリックしない。
  6. 知らない相手、あるいは少しでもヘンだと思ったメールに返信する場合、そのメールのウラを取ったうえで、慎重に対応する。
Pocket

コメントを残す